コラム今後のコロナについて

ワクチン接種1日100万回達成 日本の感染対策のゴールは?(その1)

コラム

ワクチン接種1日100万回達成 日本の感染対策のゴールは?(その1)

首相官邸は6月8日、新型コロナウイルスワクチンの接種回数が7日時点で1834万8184回になったと発表しました。前日比109万3504回増となり、発表ベースで1日100万回接種に達したことになります。菅首相は翌9日の党首討論で、今年10〜11月までに希望者のワクチン接種を完了する意向を示しました。

ほんのわずかですが、ゴールに近づいた日本の新型コロナ対策。ここではどうなればゴールに到達するのか、ワクチン接種の面から考えてみたいと思います。

日本中の接種回数が何回になればいい?

「1日100万回」「累計1834万回」という数字が発表されても、それが多いのかどうか、ゴールまで近いのかどうか、実感できる方は多くないと思われます。

そこで「日本中の接種回数がどのくらいになればゴールなのか」について、データをもとに考えてみたいと思います。

最近になり、日本でも厚生労働省が12〜15歳のファイザー接種を認めましたが、今後どうなるか不確定ですので、今回は16歳以上で推計してみたいと思います。

16歳以上は約1億1300万人

総務省のホームページによると(※1)、昨年12月1日現在の15〜64歳人口は7443万8千人、65歳以上人口は3621万8千人で、合わせて1億1065万6千人です。

法務省のホームページによると(※2)、昨年6月現在の15歳以上の在留外国人数は約264万人です。

一定の増減や計算しやすさを踏まえ、約1億1300万人を日本国内の接種対象者数と仮定します。

もし、全員がワクチンを接種するなら2億2600万回分が必要になります。日本政府はこの数を大幅に上回る契約をワクチンメーカー各社と締結しており、数字上は確保できる見通しとなっています。

1日100万回ペースで接種が進めば…

6月7日の累計接種回数と上記数字の差は2億766万回。1日100万回ペースで進めても207日かかってしまいます。6月8日の207日後は2022年1月1日。このペースでやり続けても、年内に終わらない計算ですし、菅首相の発言の時期から大きくずれてしまいます。

集団免疫という観点で考えると…

副反応などの理由からワクチンを接種できない方もいらっしゃると思いますし、接種するかどうかは本人の意思が尊重されます。なので実際は全員が接種するということにならないと思われます。

集団免疫の獲得について、現在は8割ぐらいと予測されており、8割接種だと計1億8000万回が目標となります。現在の接種数との差は1億6100万回。100万回ペースだと161日かかり、今年の11月16日に到達する予定となっています。この数字だと菅首相の見通しにも近いですね。

職域接種の加速に期待

しかし、1年以上いろんなことを我慢してきたのに、11月まで待っていられないと考える方のほうがきっと多いと思います。そこで、もう少し早まる要因を考えてみると、今月下旬から始まる職域接種がカギになると思われます。企業や学校での接種が進めば、1日あたりの接種回数はさらに増えるでしょう。

衆議院選挙もポイントに

秋には衆議院の解散が予定されており、ワクチン接種が進まない状態で選挙に突入すれば、与党が大きなダメージを受ける可能性もあります。衆議院議員の任期満了日は今年の10月21日。それまでに選挙が行われるので、政府としては9月には一定の成果を出したいと考えるはずです。

仮に任期満了1カ月前の9月21日をゴールとすると、それまでの日数は105日。この間に1億6100万回接種を終えるためには1日169万回の接種が必要になります。

五輪優先や選挙対策でワクチン接種が進むのは、なんとも切ないですが、まずは少しでも早くコロナが収まり、多くの人の命が救われることを願っています。

タイトルとURLをコピーしました