台湾にビオンテック製ワクチンが到着
台湾桃園国際空港に9月2日、ドイツのビオンテックが米ファイザーと共同開発したワクチン「コミナティ」(中国語名「復必泰」)の第1陣93万回分が到着しました。同ワクチンが台湾に届いたのは今回が初めてで、国民にとってはワクチン接種の選択肢がさらに広がる形になります。
コミナティは世界中のほとんどの国がファイザー製ワクチンと呼んでいるが、台湾は交渉先がビオンテックであることから「BNT(ビオンテック)製ワクチン」を呼んでいる。 https://t.co/Vwwgbt0m6l
— kaito2198 (@kaito2198) August 28, 2021
ビオンテック製ワクチン第1陣、今月下旬出荷へ/台湾 | 政治 | 中央社フォーカス台湾 https://t.co/e5O4QvtEsk
独ビオンテック製の新型コロナウイルスワクチン第1陣が今月下旬に台湾へ出荷されることが分かった。中央感染症指揮センターが25日夜発表した。
— 台湾ニュース@中央社フォーカス台湾 (@focustaiwanjapa) August 25, 2021
台湾政府とビオンテックの交渉が決裂していた
台湾政府は以前からビオンテック社とワクチン調達交渉を行っており、2月には500万回分確保できる見通しでしたが、最終段階でビオンテック社が態度を変え、交渉が決裂したと報じられたことがありました。蔡英文総統は5月に決裂理由について「中国の介入があった」と述べています。
台湾の蔡英文総統は、新型コロナワクチンの輸入を中国当局に妨害されているとの認識を示しました。ドイツのビオンテック社との間で一度はワクチン購入で合意したものの、「中国の介入のために今も契約ができていない」と述べました。https://t.co/7yhbRDyEdV
— 毎日新聞 (@mainichi) May 26, 2021
中国企業と契約を結ぶ形で調達
ビオンテックの主張は、「復必泰」の中華圏での販売は、中国の製薬大手、上海復星医薬が独占販売権を有しており、ビオンテックとの直接交渉には応じられないというものでした。
そこで台湾の半導体大手、台湾積体電路製造(TSMC)、電子機器受託生産大手の鴻海(ホンハイ)精密工業、慈善団体「永齢基金会」、仏教団体「慈済慈善事業基金会」の4企業・団体が7月、「復必泰」1500万回分の購入契約を復星医薬の香港子会社と締結しました。これは全て台湾政府に寄贈されるとのことです。
「中国の干渉」で調達困難…鴻海など台湾2社、当局にワクチン500万回分寄贈 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン https://t.co/PK4iSY3xKc
で、結局香港(中国)の子会社経由!😅😍😀— Nobu Tarou (@nobutarou) July 12, 2021
まずは12〜17歳への接種に使用
台湾の中央感染症指揮センターによると、今回到着したビオンテック製ワクチンは、9月16日から12〜17歳を対象に、学校で優先的に接種されるとのことです。一般の接種については第2陣が到着してからの予約になりそうです。
台湾ではこれでモデルナ、アストラゼネカ、国産のメディゲン、今回のビオンテックと4種類の接種が行われることになりました。慢性的なワクチン不足はまだ解消していませんが、新たな選択肢が提供されたことで、少しずつ接種速度が加速していきそうです。
日本が台湾にワクチン提供、在留日本人に接種へ 陳指揮官「名簿を作成」https://t.co/GvcQIOMAuj
日本政府が台湾に新型コロナワクチンを提供すると発表したのを受け、中央感染症指揮センターの陳時中指揮官は3日、台湾に在留する日本人への接種のため、特別に名簿を作成する方針を明らかにした。
— 台湾ニュース@中央社フォーカス台湾 (@focustaiwanjapa) September 3, 2021