政府が契約したノババックス製ワクチンとは?
田村憲久厚労相は9月7日の記者会見で、米ノババックス製新型コロナウイルスワクチンについて、国内で生産・流通を担う武田薬品工業との間で、早ければ来年初めから1億5千万回分の供給を受ける契約を締結したと発表しました。このノババックス製ワクチン、いったいどんなワクチンなのでしょうか?
2回接種型の組み換えタンパクワクチン
ノババックス製ワクチンは「組み換えタンパクワクチン」と呼ばれる種類で、ウイルスの遺伝子情報を元に、昆虫細胞を使って「スパイクタンパク質(ウイルスの表面にある凹凸)」を作り、ワクチンとして投与するものです。ファイザー製やモデルナ製といったmRNAワクチンとの最大の違いは、mRNA製ワクチンの場合、スパイクタンパク質を体内で作りますが、このワクチンはすでに生成されたスパイクタンパク質を投与する形となります。
接種回数は2回で、3週間の間隔を空ける必要があります。
治験では90%の発症予防効果
ノババックス社は6月14日、治験の結果、同社製ワクチンが変異ウイルスを含めた感染予防に90.4%の有効性があったと発表しました。中等度〜重傷を防ぐ効果は100%だったということです。
日本提供分は武田薬品工業が生産予定
今回供給契約が結ばれたのは1億5000万回分で、薬事承認が前提になりますが、早ければ2022年初めから供給を受けることになります。日本に提供される分については、ノババック社とライセンス契約を結んでいる武田薬品工業が国内で生産し、提供する形となりそうです。
政府はブースター接種などでの活用を検討しています。
ノババックスのワクチンは、武田薬品が国内生産を行う組み換え蛋白ワクチンで、mRNAワクチンに匹敵する素晴らしい有効性を誇っています。
mRNAワクチンが怖い方への選択肢になるかもしれません。
あとはこれがブースター接種に使用できるか等のデータが欲しいですね。https://t.co/bGUyDVuauN
— 知念実希人 小説家・医師 (@MIKITO_777) September 7, 2021
ノババックスのワクチン
▶︎タンパク質を用いたワクチン
▶︎3週間あけて2回接種
▶︎臨床試験で発症予防効果89.7%と報告
▶︎副反応は既存のワクチンと同様で注射部位の痛み、頭痛、筋肉痛、倦怠感。発熱は1回目2%、2回目4.8%と少ない印象
▶︎臨床試験内でADEやアナフィラキシーは観察されず— 山田 悠史 | Yuji Yamada, MD (@YujiY0402) September 7, 2021
ノババックスも優秀なワクチン。4番目にこれを持ってこれたのはナイスプレーです。
3回目接種に利用できるか、変異株に対応したワクチンになるかどうかがポイントかと思います。ノババックス製ワクチン供給契約 1億5千万回分、22年からhttps://t.co/W8d1JkKhLT
— はね🦔🍶StayHomeする産業医💉fully pfizered (@hane_ohp) September 7, 2021