必ずやってくる!? 第6波に備える動き始まる
9月に入ってからは新型コロナウイルスの感染状況が一旦落ち着きを見せていますが、政府や専門家、医療機関などでは、やがて訪れる「第6波」に備える動きが始まっています。
田村厚労相「冬場に向けた警戒が必要」
田村厚労相は9月15日の衆議院厚労委員会で、新型コロナの感染状況について「第6波を見据えながら対応しなければならならない」と述べ、その理由として、9月から新学期が始まり人の動きが変わっていること、冬場に向かい換気しづらい状況になっていること、忘年会や新年会など、普段会わない人と会う機会が増えることを挙げました。
田村憲久厚生労働相は衆院厚労委員会の閉会中審査で、新型コロナウイルスの感染状況について「これから冬に向かって換気しづらい環境になり、忘年会などの機会も増える。第6波を見据え、しっかり体制整備をしないといけない」と述べ、医療体制を強化する考えを示しました。https://t.co/s3eP94LILi
— 時事ドットコム(時事通信ニュース) (@jijicom) September 15, 2021
尾身氏「社会の不安を取り除くまでは2〜3年」
政府分科会の尾身茂会長は同委員会で「ワクチン接種を一生懸命頑張っても、すぐにこの疾患を制圧してゼロにすることはできない」と述べ、社会の不安がなくなるまで2〜3年以上かかるとの見通しを示しました。また、政府が進める行動緩和(過去記事リンク)については、「接種率が上がったからといって、急に緩めると必ずリバウンドが来る」と、慎重な姿勢を示しました。
「正確には神のみぞ知ることだが、
ワクチンや薬がどこにでもあるインフルエンザのような感覚になれば、社会の不安感はなくなる。
そういうふうになるのは2~3年プラスかかる」
(分科会 尾身茂会長)https://t.co/QpFfqTRpTm— influenzer (@influenzer3) September 15, 2021
忽那医師「第6波、来ない理由がない」
忽那賢志・大阪大大学院教授は第6波について「来ない理由がない」と述べ、それを想定して準備する必要性を訴えています。忽那医師は大阪府が設置する1000床規模の臨時医療施設の監督監修を担っており、この施設について、自宅療養中の急な重症化を避け、家庭内感染を防ぐために軽症者を受け入れるとしています。
「何も対策をしなかったら、もっと感染者は増えていたと思う。残念ながら第6波も来る。来ない理由がない。それを想定して準備しておかないといけない」
忽那医師「第6波、来ない理由がない」 臨時医療施設をどう動かす(朝日新聞デジタル)https://t.co/jMcF3z5xUW
— インヴェスドクター (@Invesdoctor) September 10, 2021
長崎大は福岡県の第6波の時期を予測
長崎大学熱帯医学研究所の研究グループは、福岡県の感染状況について、緊急事態宣言期間中に現在の感染対策を続けると、10月初旬に1日の新規感染者数が約100人まで減少すると予測。同県の第6波のピークは11月下旬で、1日あたり700人を超えない程度になると見方を示しました。
長崎大の研究グループによる福岡県での「第6波」の予測。気になる精度ですが、第5波では7月30日時点で8月8日に1375人のピークに達すると予測していました。実際は8月18日に1253人。波の入り口では感染動向のデータがまだそろわないため、ピークの時期が少しずれたようです。 https://t.co/J7obzP6cRb
— 比嘉洋 Hiroshi Higa (@higah1) September 13, 2021
現在こそ感染者が減少しているが…
今でこそ感染者が減少していますが、感染力が強いデルタ株、低下するとされるワクチンの感染防止効果、逼迫する医療体制などを考慮すると、いつ再拡大してもおかしくない状況が続いています。
ワクチン接種完了者が50%を増えたとの報道もありましたが、冬に向けて引き続き感染対策を続けていく必要がありそうです。