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コロナ飲み薬「モルヌピラビル」、米で使用申請へ

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コロナ飲み薬「モルヌピラビル」、米で使用申請へ

アメリカの製薬大手、メルクは10月1日、開発中の新型コロナウイルス経口治療薬「モルヌピラビル」の治験結果を発表しました。メルクではこの結果を踏まえ、米国内での緊急使用許可の申請を行う考えを示しており、新型コロナの飲み薬が間もなく登場することになりそうです。

重症化リスクがほぼ半減

「モルヌピラビル」の治験に参加したのは、コロナ発症から5日以内の入院していない成人で、症状は軽症から中等度で、肥満や高齢などの重症化リスクをそれぞれ一つ以上持っていました。

8月までに得られた中間解析によると、「モルヌピラビル」の偽薬を飲んだ377人は、服用から約1カ月後までに53人が入院して8人が亡くなり、重症化した人の割合は14.1%でした。

一方、「モルヌピラビル」を服用した385人のうち、入院したのは28人で、死者はおらず、重症化した人の割合は7.3%とほぼ半減しました。

近くFDAに申請へ

メルクではこの結果を受け、近く米食品医薬品局(FDA)に緊急使用許可を申請するとしています。すでに薬の製造も始めており、各局の規制当局にも承認申請する意向を示しています。日本政府も年内の調達を目指す考えを明らかにしています(※1)。

医療機関の負担が軽減

「モルヌピラビル」は12時間おきに1日2回、5日間(計10回)服用する飲み薬で、対象は入院を必要としない軽症者から中等症向けとのことです。日本では現在、軽症者向けの抗体カクテル療法が一定の効果を上げていますが、点滴のため自宅で投与できず、感染者が急増した場合の対応が課題となっています。

日本では塩野義製薬も飲み薬を開発中

以前、こちらの記事でご紹介しましたが、日本でも塩野義製薬が飲み薬タイプのコロナ治療薬の開発を進めています。9月末からは第2段階の臨床試験に入っており、年内には100万人分を供給できる生産体制を整えたいとしています。

コロナの治療薬の選択肢が増えつつあり、ワクチンと合わせることで「重症化しない」「治る」病気へと変わっていくかもしれません。感染対策をしっかり行いながら、その時を待ちたいですね。

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