どうしてアメリカで感染爆発が起きたのか?
世界で最も早く新型コロナウイルスワクチンの接種が始まった国の一つ、アメリカ。早々と2回接種を終えた方が多くいるにもかかわらず、今年7月から10月にかけて、再び大規模な感染拡大が起こりました。その理由は一体何だったのでしょうか。
1日10万人以上が感染する日も
【データ元】United States Coronavirus Pandemic Country Profile – Our World in Data
アメリカの新規感染者数は変異株の登場もあって、2020年11月から2021年1月にかけて大幅に増加。その後はワクチン接種が本格化したことで3〜6月は減少しましたが(それでも1日あたり5〜6万人程度の日も多くありました)、7月に入ってから急増し、8月には1日あたり25万人を超えるほどまで増えました。
10月以降は減少傾向を示していますが、11月1日の新規感染者数は10万人を超えており、依然として高い数字となっています。
ワクチン接種率は大きく増えず
ワクチン接種の開始は他の国よりも早く、5月中旬には1回以上接種率が50%を超えましたが、その頃から接種率がほぼ横ばいに。本来なら、接種率の4〜6週間後の50%を超えるはずだった必要回数の接種完了率は、2カ月後の7月下旬にようやく50%を上回りました。その後もじわじわとしか伸びず、10月31日時点で接種率が67.3%、接種完了率が58%と、他の先進国と比べても低い水準にとどまっています。
NYでは接種義務化でトラブルも
接種が進まないため、ニューヨークではワクチンを一度も接種していない市職員約9000人に対し、無給の休職扱いにする手段に出ました。消防職員などが義務化に反対して欠勤したり、抗議デモが起きるなどの騒動となっていますが、デブラシオ市長は「警察も消防も通常どおり機能している」と述べ、市民生活への影響は限定的だと強調しています(※1)。
ワクチン接種義務化のNY 未接種の市職員約9000人が休職扱い #nhk_news https://t.co/7TQHTKPorU
— NHKニュース (@nhk_news) November 2, 2021
米 教師ら抗議デモ…接種義務化に反対 #日テレNEWS https://t.co/F6eipYcjNR
— 日テレNEWS (@news24ntv) October 6, 2021
死者、感染者ともに世界最多
米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、新型コロナウイルスによる世界の死者数が11月1日(米東部標準時)、500万人を突破しました(※2)。死者数、感染者数ともにアメリカが世界で最も多く、感染者4600万人、死者74万5000人となっています。
人口が多く、面積が広い上に、州ごとの感染状況やワクチン接種状況、それに政策が大きく異なっており、全体的な対策を取るのが非常に難しいアメリカ。感染者数の高い数字と低い接種率をどのようにして改善していくのか、注目していきたいです。
世界の新型コロナ死者、500万人突破 https://t.co/aukcSRE6mV
— cnn_co_jp (@cnn_co_jp) November 2, 2021
イギリスで一日4万人、アメリカでは7万人の新規感染者が出てる中、これは「東アジアの奇跡」と呼んでよいのでは。
立派だよ!みんな歴史の教科書に載るくらい立派だよ!
東京都 新型コロナ 1人死亡 9人感染確認 1年5か月ぶりの1桁に | NHKニュース https://t.co/VXcKf3Z9Om
— カエル先生・高橋宏和 (@hirokatz) November 1, 2021