(一周回って)今一度確かめたい「クラスター」ってなに?
日本国内で猛威を振るっている新型コロナウイルスの第4波でも、感染者集団の「クラスター」が発生し、多くの感染者が出ています。ここでは改めて「クラスター」とは何かについて調べ、その対策について考えてみたいと思います。
「クラスター」とは?
厚生労働省のホームページによると、クラスターとは「患者の集団」の意味で、新型コロナウイルス対策では「同一の場において、5人以上の感染者の接触歴等が明らかとなっている」ことを目安としています(※1)。
厚労省の送別会でもクラスター発生
最近話題になったクラスターとしては、その厚労省の職員23人が3月に都内の飲食店で深夜まで送別会を開き、相次いで新型コロナウイルスに感染した例があります。このクラスターでは送別会参加者や参加者と同じ部局で働く職員、合わせて27人の感染が判明しており(2021年4月20日現在)、国立感染症研究所はクラスターが発生したとして感染経路を調べています(※2)。
クラスターになった例
政府の新型コロナウイルス対策分科会は20年10月、クラスターが実際に発生した場面として、次のようなケースを紹介しました。
▽接待を伴う飲食店(発症日前後に複数の店を訪れた客から感染が拡大)
▽ダンスクラブ(大音量で音楽が流れていたので大声で会話したため)
▽大学の懇親会(卒業シーズンに学生がさまざまな飲み会に参加)
▽訪問介護(家族から感染したスタッフが、訪問介護利用者とその家族に広めた)
これらの例では、その場に居合わせた人だけでなく、その人の家族や同居者、職場やアルバイト先の同僚などにも感染が広がっています。
クラスターによる感染を防ぐためには
分科会では感染リスクが高まる典型的な場面について、
▽「飲酒を伴う懇親会」
▽「大人数や長時間に及ぶ飲食」
▽「マスクなしでの会話」、
▽「狭い空間での共同生活」
▽「居場所の切り替わり」
を挙げています(※3)。
大阪で続く感染拡大の一因として、春休みや卒業シーズンの飲み会が挙げられており、こうした場に参加する際には、大人数や大声、狭い空間を避け、できるだけマスクを着用するなど、感染予防策を徹底したいですね。