なぜ外国と比べて日本は感染者や死者の割合が少ないのか?
日本は欧米各国と比較して新型コロナ感染者や死者の割合が少ないと言われます。その理由はどこにあるのでしょうか?
京大・山中教授が指摘する「ファクターX」
ノーベル医学生理学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授は、日本など東アジアの感染者や死亡者の割合が低い理由について、「ファクターX」(何らかの原因)が存在すると指摘しています。
具体的にどんなものかについては、まだ明らかにされていませんが、メディアや専門家は次のようなものを「ファクターX」の候補として挙げています。
手洗い・うがいや入浴、マスク着用などの習慣
日本では、家庭や幼稚園、学校などでこまめな手洗いやうがいを教えます。忘れ物を確認するときに必ず「ハンカチ」が入っているのもこうした習慣から来ています。子どもの頃からしっかり教えられてきたことにより、自然に手洗いやうがいを実践していることが「ファクターX」の候補の一つと言えそうです。
また、各家庭の風呂場や公衆浴場などに浴槽があり、シャワーで済ませずにしっかり入浴すること、欧米と違ってハグやキスのような人と接触する習慣がないこと、玄関で靴を脱ぎ部屋に土足で入らないことなど、生活文化の違いを「ファクターX」として挙げる専門家もいます。
さらには、普段から花粉症や風邪などで多くの人がマスクを着用していたため、3密防止に対する心理的ハードルが低かったことを挙げる方もいます。
BGC接種歴や遺伝子の違い…
他の「ファクターX」候補としては、国民医療保険などの医療システムやBCG接種、遺伝的要因、島国であること、最初の発生地の中国から比較的近かったことなど、いろいろと挙げられています。
どれか一つが「ファクターX」の正体というわけではなく、こうした複数の要因が重なった結果、「ファクターX」になったのかもしれませんね。